Functional characteristics of midbrain periaqueductal gray
痛みや鎮痛、恐怖や不安、発声、殿筋、心血管制御など中脳辺縁帯(PAG)の主要機能を考察した総説です。 PAGは上行性疼痛伝達の重要な部位である。 PAGは脊髄の侵害受容ニューロンからの求心性神経を受け、侵害受容を処理する視床核に投射を送る。 PAGはまた、下行性疼痛抑制系の主要な構成要素であ る。 この系が活性化すると、脊髄後角の侵害受容性ニュー ロンは抑制される。 PAG背側部は、恐怖と不安の処理の主要な部位である。 扁桃体との相互作用があり、その病変は扁桃体刺激による恐怖と不安を変化させる。 PAGを刺激すると発声が可能になり、PAGを破壊すると緘黙症になる。 PAG内の多くの細胞の発火は発声と相関がある。 PAG は前弯の主要な部位であり、この PAG の役割は内側視蓋前野と PAG を結ぶ経路によって担われている。 PAG 内の心血管系制御ネットワークはカラムで構成されている。 背側カラムは加圧反応に関与し、腹側カラムは減圧反応を媒介する。 PAG内の主要な固有回路はトニックアクティブなGABAネットワークであり、このネットワークの阻害はPAGの出力を活性化する重要なメカニズムである。 PAGの様々な機能は相互に関連しており、PAGの異なる機能コンポーネント間には重要な相互作用が存在する。 PAGの解剖学、生理学、薬理学に関する現在の情報を用いて、これらの異なる機能的構成要素間の相互作用を説明するモデルを提案する。